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CatalTo2017開催〔1〕

日時:2018年6月1日(金)14:00~18:00
場所:駒場博物館2階自然科学博物館展示室
出席者:CatalTo(展覧会図録品評勝手連TOKYO)メンバー計19名
メンバー=教員4名(学内)、大学院生およびOBOG 15名(学内外)
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活動報告:2018年6月1日(金)、昨年に引き続き、第二回CatalTo 2017が開催されました。今回は、東京およびその近郊の美術館・博物館等で2017年度に開催中もしくは会期がスタートした企画展、巡回中もしくは巡回が始まった企画展の展覧会カタログ、計150点以上を選考対象としました。
今回は、美術の分野にとどまらず、文学の分野のカタログも受賞しています。また、昨年度より注目していた、東京五輪に伴う「オリンピック文化プログラム」に指定されているカタログにも賞に該当するものがありました。
CatalTo 2017の選考結果および受賞カタログ・ポスターに対する選評は以下の通りです。

・CatalTo学術賞
(論文・翻刻・参考文献などが充実し、研究の出発点となる学術的価値の高さを賞します)
『狩谷棭斎墓碑受贈記念 狩谷棭斎――学業とその人』(早稲田大学会津八一記念博物館、2017年11月28日~2018年1月20日)
(選評)
「学術研究をリードする一冊  近世考証学者の墓碑から拓かれる領野」
近世後期、古碑や古典の考証において名を成した狩谷棭斎は、与謝野鉄幹らによって全集が編まれるなど、近代の古典受容にもつながる重要な人物ですが、盛んに研究されてきたわけではありません。墓碑の寄贈を機に制作された本カタログは、棭斎及び関連人物に関する複数の学術論文と、充実した参考文献一覧を収めるだけでなく、拓本や書物など文字資料中心の図版を、文字を読むのに適切な大きさ、かつカラーで掲載した上で、それぞれに釈文をつけており、研究上の使用に耐えるものとなっています。多方面に展開しうる棭斎研究の出発点となることが期待される、学術研究をリードする一冊です。

・CatalTo文学展賞
(企画の目の付け所を初め、初翻刻資料や文献一覧など、最先端の文学研究の成果が掲載されている点を賞します)
『明治文壇観測――鷗外と慶応3年生まれの文人たち』(文京区立森鷗外記念館、2017年 10月 7日 ~ 2018年 1月 8日)
(選評)
「カタログにして、今後の鷗外研究必携の書」
文芸雑誌『めさまし草』における鷗外と文人たちとの交流という、これまでの鷗外研究では閑却されていた着眼点に基づく、オリジナリティあふれる展覧会カタログです。初めて翻刻された資料や、文学界の動きおよび鷗外と文人たちの動きがわかりやすく整理された「明治文壇観測的年表」、『めさまし草』誌上で批評された作品の書誌情報がまとめられた「「めさまし草」収録 批評作品一覧」も収録され、カタログでありながら鷗外研究の最先端ともいうべき一冊となっています。

・CatalTo手のぬくもり・こだわり賞
(カタログが充実している点は勿論、手漉きの紙で作られたポスターからも温かみが伝わってくる点を賞します)
『世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦』(板橋区立美術館、2017年11月25日〜2018年1月8日。2018年4月21日~2018年6月3日、 刈谷市美術館に巡回)
(選評)
「出版のフロンティアはこんなにも美しい。」
南インドの小さな出版社、タラブックス。手漉きの紙に手刷りし、針と糸で綴じる工芸品のような絵本で知られますが、他にもインド社会の多様性を表現する多彩な出版物を手掛けています。少数民族や女性の技能を掬い上げ、話し合いを重ねながら本をつくり、正当な対価を支払うことで、よりよい世界を目指すタラブックスの挑戦。カタログに掲載された写真からは、工房での作業風景や街の様子も垣間見られます。絵本を持つ「手」は、職人の手仕事、そしてページをめくる私たちの手つきを連想させます。世界に働きかける本の力を感じてみてください。

(〔2〕につづく)
(2018年9月22日  文責:石川真奈実)


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